2007年 6月号

No. 119 

今月のテーマ

「汗」

6月に入り、初夏を思わせるような汗ばむ陽気になりました。

暑くなると体臭が気になり始めないでしょうか。汗をかくうえに衣服も薄着になるため、他人や自分の体臭が普段より気になるのです。

汗は、体温調節機能など身体に重要な働きですが、場合によっては、体臭の原因になってしまいます。そこで今回は、「汗」について皆さんと学んで参りましょう。

 
1.汗とは

普通、汗の分泌は1日に700〜900mlで、夏季や運動時には1000mlにも及びます。汗には、気温や湿度が高くなると出る温熱性発汗と緊張時などに出る精神発汗(冷汗)とがあります。

温熱性発汗は熱を体外に放出し、体温を一定に保つ働きがありますが、最近は冷暖房によって室温調節した環境で過ごす人が多く、年間を通して体温を調節する必要がなくなっているため、体温調節機能そのものが働かなくなっているのです。

また、汗の量は汗腺の数によって決まります。汗腺数は生後3年までに決まるとされていますが、汗をかかない生活をしていると数は増えず、汗をかきにくくなってしまうのです。


2.汗腺の種類

汗腺には2つのタイプがあります。汗腺は真皮の深層から皮下組織にあり、小汗腺(エクリン腺)と大汗腺(アポクリン腺)があります。

小汗腺は、毛と無関係に存在し、掌や足の裏に多く、全身に200〜500万個あります。この汗の主成分は水分と塩分などです。

これに対して大汗腺は腋などの特定部位にだけ存在します。この汗の成分は、炭水化物やタンパク質、アンモニアなどがかなり含まれています。そのため、皮膚常在菌(人間の体表に存在している種々の細菌で、健康な時には人体にほとんど害をもたらさないもの)などの働きで化学分解されると、特殊な臭気を発します。

汗は、体温が上昇すると血液からミネラル分と水分が汗腺に取り込まれて皮膚表面から出る仕組みになっています。このときにミネラル分は血液に戻され、水分だけが出てきます。

しかし、汗腺の機能低下が起こっている場合、たまに汗をかくと、水分とともにミネラル分まで一緒に排出されてしまいます。その結果、ミネラル分を含みベタベタした汗をかくことになるのです。

しかも、ミネラル分が失われることにより、身体の生理機能が狂い、身体が重く感じる、疲れが残るなどの体調不良が起こりやすくなります。日頃から汗をかいている人は、汗腺が水分のみを排出するため、臭いやベタつきも少ない、サラサラとした汗を流すことができるのです。


3.臭いの少ない汗を流すためには

臭いの少ない汗は酸性をしており、99%が水ですのでベタつきや臭いはありませんが、臭いのある汗はアルカリ性のため、皮膚の常在菌の餌になって繁殖し、臭いの元となります。臭いの少ない汗を流すためには、身体を動かし、汗をかく習慣を身に付けることが一番良い方法ですが、運動が出来ない場合は入浴が良いと言われています。

入浴の場合は半身浴にし、ぬるめのお湯(夏は38度位)にゆっくりと浸かって身体の芯まで温め、自律神経を働かせて発汗を促しましょう。汗は、自律神経の働きで出ますので、汗が出にくいということは、自律神経が正常に機能していない可能性があり、放置しておくと病気の原因にもなりかねません。半身浴は効果的なうえ、身体を清潔にすることで臭いの元を断つこともできます。

このように、汗をかかない生活習慣を続けていると、汗が臭いの原因になってしまいます。特に暑い夏は大量の汗をかきますので、普段から適度な運動や入浴などで汗をかく習慣を身に付けましょう。また、汗をかいた後は脱水症状などを引き起こす可能性がありますので、必ず水分補給をするようにして下さい。

 
 

--今月号の「汗」の記事はいかがでしたか?--

ご意見・ご感想・ご要望など、ぜひお聞かせ下さい。
あて先はこちら↓
info@viva-sa.com