2008年 4月号

No. 129 

今月のテーマ

「花粉症」

4月に入り、桜が咲いてお花見日和の暖かさで過しやすくなって参りました。くしゃみが止まらない、微熱、目の充血、この症状は風邪なのか花粉症なのかわからない方はいらっしゃらないでしょうか。
風邪と花粉症の症状はよく似ている為、なかなか区別がつきにくいものです。そこで今回は、一刻も早く適切な治療を受けるためにも「花粉症」について皆さんと学んで参りましょう。

 
1.花粉症とは
 

花粉症はアレルギー反応の一つであり、この「アレルギー」は健康な身体を保つために欠かせない「免疫」と体内でのしくみは同じです。

人体は外部から侵入してきた物質(抗原)に、対抗する物質(抗体)を作って身体を守ろうとするのですが、抗体が一定量になったとき、同じ抗原が進入してくると、その抗原が抗体と結びつき、それまでと違った反応を示すようになります。この反応で抗体が抗原(病原体)を攻撃して、病気を未然に防ぐことを「免疫」と呼びます。

しかし、場合によっては人体に不快な症状を招き、様々な病気の原因ともなることがあります。それが「アレルギー」で、花粉症の場合は花粉という抗原に対し、身体は「IgE抗体」と呼ばれる抗体を作って反応します。抗原(花粉)が侵入すると、マクロファージと呼ばれる細胞が抗原の侵入をキャッチし、抗体を産生する抗体産生リンパ球(Bリンパ球)に伝えます。

そして、抗体産生を抑制するリンパ球(Tリンパ球)によって抑制機能が低下し、肥満細胞(ヒスタミンなどの化学物質で満たされた細胞で身体の肥満とは関係ない)の表面にIgE抗体が付着して蓄積されます。再び抗原(花粉)が侵入して花粉がIgE抗体と反応し、肥満細胞からアレルギーを起こす化学物質が放出され、神経や血管を刺激します。知覚神経が刺激されると目や鼻のかゆみやくしゃみ、鼻水、涙などの症状を示し、血管が刺激されるとうっ血やむくみが生じ、鼻づまりや目の充血などの症状が現れます。


IgE抗体は、原因となる花粉との接触を何度か繰り返すうちに体内に蓄積されます。この蓄積が一定の水準に達したときに発症する条件が整った状態となり、この状態で再度花粉に接触すると抗原(花粉)とIgE抗体が結びついて花粉症の症状が現れるのです。
IgE抗体が蓄積されつつある人でも、一定の水準に達していなければ症状は出ません。言わば花粉症予備軍で、このまま花粉との接触を続けていればいつかは発症してしまいます。


2.花粉症のチェック
 

下記の項目で当てはまるものに印をつけて危険度を調べてみましょう。

風邪でもないのにくしゃみが止まらないことがある
目が猛烈にかゆくなることがある
風邪でもないのにサラサラした鼻水が止まらないことや鼻がつまることがある
家族に花粉アレルギーの患者がいる
他のアレルギーを持っている
自宅の近所や通勤路に、杉林や田畑、草むらがある
交通量の多い道路が近くにある
毎年、決まったシーズン(春先など)に同じ症状が出る
肉類や卵など、高たんぱくの食品を摂取する機会が多い
あまり部屋の掃除をしない

(1) 5〜10個…すでに発症しているあなた
残念ながら、すでに発症している可能性があります。来年からは、飛散開始の約2週間前に病院で予防薬をもらい、春をうまく乗り切りましょう。

(2) 1〜4個…そろそろ発症しそうなあなた
発症の日も近いかもしれません。日頃から体内でこれ以上IgE抗体を増やさないために、花粉症対策を心掛けて下さい。

(3) 0個……今回はセーフなあなた
今回は心配なさそうです。このまま花粉症にならないためにも生活習慣をもう一度見直し、鼻の粘膜を傷めるタバコはなるべく控えましょう。


3.花粉症の対策
 

生活習慣の改善で花粉症になりにくい身体作りや花粉症になってしまっても症状が出にくい身体作りができますので、下記の生活習慣十か条で見直してみて下さい。

(1)ファーストフードやインスタント食品をなるべく控える
(2)緑黄色野菜や豆類などを積極的に摂り、栄養バランスの良い食生活を送る
(3)1日3食をなるべく決まった時間に摂る
(4)睡眠不足にならないように規則正しい生活を送る
(5)花粉予報は毎日欠かさずチェックする
(6)外出時はなるべくマスクやメガネをつける
(7)花粉の飛散量が多い日には、セーターなど目の粗い衣類の着用は避ける
(8)帰宅時には玄関前で、必ず花粉を払ってから家に入る
(9)帰宅後はまず顔や手をよく洗い、うがいをする
(10)窓を開けて喚起をする場合は、花粉の飛散が少ない時間帯を選ぶ

このように、花粉症は、IgE抗体が一定の水準に達したときにアレルギー症状が現れます。人によってIgE抗体の水準は異なり、毎年花粉を体内に蓄積していますので、誰にでも花粉症を発症する可能性はあるのです。発症していない方も既に発症している方も花粉症の対策を心掛けましょう。

 
 

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