2008年 5月号

No. 130 

今月のテーマ

「アミノ酸」

5月に入り、初夏を思わせるような陽気になって参りました。新しい環境に慣れてきた方は疲労も蓄積していると思いますが、アミノ酸は疲労回復の効果などがあると言われています。そこで今回は「アミノ酸」について皆さんと学んで参りましょう。

 
1.アミノ酸とは
 

アミノ酸とは、たんぱく質を作っている最小単位の成分で、あらゆる生物の中に存在しています。身体を作っているたんぱく質は10万種類以上もあり、たんぱく質の全てがわずか20種類のアミノ酸の様々な配列によって構成されています。

20種類あるアミノ酸のうち、11種類(非必須アミノ酸)は体内で作ることが出来ますが、残りの9種類(必須アミノ酸)は体内で合成することができず、肉、魚、野菜などから摂取しなければなりません。

体内ではアミノ酸からたんぱく質へ、たんぱく質からアミノ酸へという分解と合成が繰り返されており、アミノ酸の蓄えのバランスが悪いと、たんぱく質への再利用率も低下してしまいます。


2.アミノ酸の種類
 
(1)必須アミノ酸
スレオニン: 肝臓への脂肪の蓄積を予防する作用を助ける。
フェニルアラニン: 食欲の抑制や、学習、記憶、気分、注意力の向上などの働きがある。

ヒスチジン:

皮膚で紫外線を吸収する化合物で貧血の治療に使われる。

バリン:

筋肉に積極的に取り込まれるアミノ酸で脳の神経伝達物質の前駆体(トリプトファン、フェニルアラニン、チロシン)の取り込みに深い関係がある。

トリプトファン: 神経伝達物質であるセロトニンの前駆体で成長ホルモンの分泌を刺激する。
ロイシン: 筋肉のたんぱく質の分解を抑え、エネルギー源としても使われる。

リジン:

ウィルスの働きを抑制する効果がある。

イソロイシン: 筋肉組織の主成分で衰弱した人に対しては筋肉の消耗を防ぐために使われる。
メチオニン: 抗酸化物質のレベルを上げ、血中コレステロールを下げると言われている。
   
(2)非必須アミノ酸
チロシン:

神経伝達物質であるドーパミン、ノルエビネフリン、エビネフリン、甲状腺ホルモン、成長ホルモン、メラニンの前駆体で気分を高揚させる働きもある。

システイン: 傷の治癒の促進、シミの原因になるメラニン色素の沈着を防ぐ。

アスパラギン酸:

炭水化物をエネルギーに変換して体内の老廃物の処理や疲労回復に効果がある。

アスパラギン:

アスパラギンは加水分解されるとアスパラギン酸に変化する。

セリン: 記憶や神経系の機能を助け、皮膚の潤いを保つ天然保湿因子の主成分にもなる。
グルタミン酸: 知能を高めたり潰瘍の治癒を早めたりし、エネルギー源にもなる。

グルタミン:

最も多くみられるアミノ酸で、免疫系の機能に重要な役割を持つ。

プロリン: 筋肉のエネルギー源として使われやすく、脂肪の燃焼に関わっている。

グリシン:

他のアミノ酸の合成を助け、ヘモグロビン、チトクロームの材料になる。また、保湿作用、酸化防止作用がある。

アラニン:

脂肪の燃焼に関わっており、免疫系を作り出すために重要。

アルギニン:

脳下垂体に働きかけて成長ホルモンを分泌する。免疫機能の向上や肝機能の増強、脂肪燃焼などの作用もある。


3.アミノ酸の効果
 

(1)疲労回復
BCAAと呼ばれるロイシン、イソロイシン、バリンという必須アミノ酸は、長時間労働やスポーツを行った時に筋肉に溜まる疲労物質を抑える働きがあり、他のアミノ酸が肝臓で代謝されるのに対し、BCAAは筋肉に運ばれて代謝され、運動による疲労を予防してスタミナを持続させて筋肉痛を軽減する効果があります。

(2)脂肪燃焼
リジン、プロリン、アラニン、アルギニンなどのアミノ酸を摂り入れることで、体内の脂肪分解を促進してエネルギーに変化させることができます。しかし、アミノ酸を摂取していれば痩せるという訳ではなく、同時に有酸素運動を行うことで、より早く筋肉からエネルギーを発散し、脂肪を燃焼することができます。

(3)集中力アップ
脳が疲れて集中力がなくなった時には、セロトニンという物質が発生しています。セロトニンは、脳を休息させてリラックスさせる神経伝達物質であり、このセロトニンの原料となるのがトリプトファンで、疲れた脳を休ませて脳機能を活性化させると言われています。

(4)免疫力アップ
マクロファージなど免疫細胞を構成するアミノ酸(グルタミンやアルギニンなど)を摂ることで免疫力アップになります。

(5)肌をキレイに
肌の再生に良いと言われているアミノ酸は、アルギニンとプロリンで、コラーゲンの主原料です。体内に摂り入れられたアミノ酸はコラーゲンに変化し、みずみずしい肌を保つことができます。また、システインというアミノ酸は、紫外線の害を防いでシミの原因になるメラニンの沈着を防ぐ作用があり、抜け毛の抑制や肌、爪、髪などを健康に保つ効果もあります。

 

このように、様々な効果のあるアミノ酸ですが、基本的にはバランスの取れた食事をしていればアミノ酸は摂取できます。しかし、極端に偏りのある食事をしていると、なかなかアミノ酸は摂取できません。そのような方は、食事とサプリメントでアミノ酸を摂取しましょう。
サプリメントの場合は、用途に合わせて含まれているアミノ酸の種類を確認して摂取すると効果的です。

 
 
 

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