2008年 6月号

No. 131 

今月のテーマ

「むくみ」

6月に入り、梅雨の季節となりました。雨の日が多くなると外出する機会も少なくなりがちです。しかし、この梅雨の時期は身体のむくみが気になる方が多くなるようです。そこで今回は、梅雨の時期に気になる「むくみ」について皆さんと学んで参りましょう。

 
1.むくみとは

むくみというのは、身体に含まれている水分の量が異常に増えて皮下組織にたまった状態で、医学的には浮腫と呼んでいます。人間の身体の中で最も自由に移動できるのは水分で、毛細血管を介して移動する水分量は一日300リットルに及ぶと言われています。その水の移動に直接関わっているのは、血管内から水を外へ押し出す圧力、たんぱく質などによって水を血管内に保持したり引き入れたりする圧力、血管内に水を閉じ込めようとする血管周囲の圧力などです。

これらのバランスが崩れると、水分が血管の外にしみ出しやすくなります。こうした局所性因子と、腎臓のナトリウム(塩分)排泄低下による全身性因子、体内のナトリウムや水分の変化を感知してホルモン分泌や交感神経系を作動させる情報伝達システムなどが関与して、むくみが生じると考えられています。

また、特に梅雨の時期には、身体のむくみが気になる人が多くなります。私達の身体は気温が上がると身体の熱を下げようと汗をかきます。その汗が皮膚から蒸発する際に、気化熱が奪われることによって体温が下がるという仕組みになっています。

ところが、湿度が高くなると皮膚から蒸発できなくなり、汗をかきにくい状態になるのです。このため、身体の中の水分処理を一手に引き受けることとなる腎臓が疲れてしまうので、水分循環が滞るからだと言われています。


2.むくみが起こる原因

梅雨時は、環境的にむくみが起こりやすいわけですが、その他にも塩分の過剰摂取や水分の過剰摂取、冷え、血行不良、寝不足、不規則な生活なども原因になります。塩分の摂り過ぎは、血中の水分が血管やリンパ管の外にしみ出してしまい、身体がむくみます。食塩摂取量は1日に10g以下が理想です。血行不良は、座りっぱなしや立ちっぱなしなど長時間同じ姿勢を続けることや、下着や洋服による締めつけなどで起こります。同じ姿勢を続けていると、筋肉の収縮が行われ、硬くなるために血液やリンパ液の循環が悪くなります。また、寝不足や不規則な生活は自律神経の乱れを生じやすくなり、水分バランスに影響を及ぼします。


3.むくみの発見方法

むくんでいるようだけど、はっきりわからないという場合があります。むくんでいるかどうか確かめる簡単な方法は、すねの上面を30秒くらい指で強く押してみることです。ここは皮下組織の下が骨で脂肪や筋肉がないため、むくみがよくわかります。へこみが残るようならむくんでいます。ただし、粘液水腫のような内分泌性浮腫、リンパ性浮腫や血管神経性浮腫などでは、押してもはっきりしたへこみが残らないことが多いので注意が必要です。

むくみは身近な症状で、痛みを伴わないことが多いため、つい放置しがちです。しかし、重大な病気の一症状として現れる場合がありますから、特別な理由がないのに一週間に3キログラム以上、急に体重が増えたり尿量が減ったりしたときには早めに受診して、原因をはっきりさせることが大切です。

 

このように、むくみは朝起きると顔がはれぼったい、夕方になると足がむくむ、靴下のゴムの跡が残るなどといったことはあるでしょう。このような一過性のむくみは別に心配はありません。足のむくみは一晩寝ればとれますし、顔のはれぼったさも午後になればとれて、すっきりした顔になるものです。

注意しなければならないのは、むくみがとれない場合です。むくみは、心臓や腎臓の病気によって起こることが多いのですが、肝臓病、ホルモン異常、栄養障害、薬剤の副作用などによっても起こります。
なかには原因のはっきりしないものもありますので、身体の異常を感じたら、受診することをおすすめします。

 
 

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