2008年 8月号

No. 133 

水分補給

「水分補給」

8月に入り、セミも鳴き一段と暑い季節となりました。暑い夏は、特に体調などに気を付けなければいけない季節です。暑熱環境下にいることや、運動などで体内にたくさん熱を発生させた時に、体温の調節機能がうまく働かなくなって全身に様々な不調を起こし、脱水症状や熱中症を起こしかねません。そこで今回は、「水分補給」について皆さんと学んで参りましょう。

 
1.体内での水の働き

人間の体内にある水は体重の約60%と言われており、体重50kgの人なら約30リットルの水が体内にあるということになります。体内にある水のわずか5%でも不足すれば頭痛や体温上昇、脈拍上昇などの症状を起こしてしまいます。反対に、水分を摂り過ぎて体内の水分が数%でも増えると、過剰な水を処理するために腎臓に負担がかかり、体内の老廃物を処理しきれなくなってしまうので、身体がだるくなったり疲れやすくなったりむくみを起こしたりします。また、体内での水の役割は以下の通りです。

1. 食物が消化されていく過程で作用する様々な酵素が潤滑に酵素反応できるように場を提供する。
2. 栄養物やホルモンなどを溶かし、血液などの形で身体全体に運搬する。
3. 体内の不要物を尿又は糞便として排泄するのを助ける。
4. 暑い日は汗をかくなどして体温調節をする。

1〜4以外にも、水は人間の生活と切っても切れない縁があり、飲み水だけでなく食事や洗濯、入浴など様々な場面で使われています。


2.なぜ水分が必要なのか

体内の約60%の水分は、体内への栄養分の運搬、老廃物の排泄、体温調節など、その様々な働きのために必要なだけではなく、血液や細胞間にも存在しています。そのため、排泄や発汗により体内の水分が失われれば、それを補わなければならないのは当然のことです。また、体内の水分には塩分が溶けており、その塩分は食物から補給していますが、その濃度を正常範囲で一定に保つことが、生命を維持するために必要なことなのです。

例えば、血液から水分だけが出てしまうと塩分濃度の高い、ドロドロとした血液になります。そうなると血流も悪くなり、血管が詰まりやすく心臓にも負担を掛けることになってしまいますので、濃度を一定に保つために一定量の水分が必要なのです。体内の水分が欠乏すると身体に様々な不調が現れますので、以下を参照して下さい。

欠乏率 症      状
1% のどが渇く
2% 強いのどの渇きを覚える、ぼんやりする、食欲減退など
4% 疲労、吐気、感情の不安定、動きが鈍るなど
6% 手足が震える、頭痛、体温が上昇する、脈拍呼吸が上がる、皮膚は紅潮化するなど
10% 失神、舌の膨張、筋けいれん、血液濃縮、腎機能不全など
15% 皮膚がしなびてくる、目の前が暗くなる、目がくぼむ、舌がしびれる、皮膚の感覚が鈍るなど
20%以上 生命の危険、死亡する

3.効果的に水分を摂取する方法

どのようにすれば上手に水分が摂取できるのでしょうか。のどが渇いて、水を一気に飲むのは良い方法ではありません。なぜなら、一度にたくさんの水を補給してしまうと、血液には吸収されず排泄されてしまうからです。

 

成人が1日に必要な水分は2,000〜2,500mlです。このうち、飲料水として摂り入れるのは800〜1,300ml、食物中の水は1,000ml、体内での代謝水は200mlと言われています。そして、1日に排出される水分は、尿が約1,000〜1,500ml、便が約900ml、生理的に失われるものが約100mlで、合計2,000〜2,500mlもの水分が失われています。

このことから、飲料水として必要なのは1日約800〜1,300mlになります。

少し汗をかいたという時は、約1,800mlの水分を摂るように心掛けて下さい。特に、人は寝ている間にたくさんの汗をかくため、朝一番は水分が不足気味です。朝起きたらコップ一杯の水分を摂取して下さい。水分は基本的には水かお茶です。ミネラルウォーターなら、不足しがちなミネラルが補えるのでお勧めです。スポーツなどでたくさん汗をかいた時には、スポーツ飲料のように塩分や糖分が入ったものが吸収も早く、エネルギーに変換されるので適しています。また、のどが渇いたと思う前に水分補給はこまめに行いましょう。1回200ml程度の水分を一気に飲むのではなく、噛むようにして飲むことです。

 

このように、暑い夏は汗をかいて特に水分が失われていますので、のどが渇く前に水分補給を心掛けて下さい。また、1日中エアコンの効いた部屋にいて、あまり汗をかかず尿量も少ない人は、冷たい飲み物ではなく温かい飲み物やカフェインの入ったものを飲んで尿量を多くすることや、時々外に出てエアコンの中にばかりいないように注意して下さい。

 

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